ギターのナットの高さ・しっかりあっていますか

ギターのナットは、弦の高さを決めたり調整する為だけのパーツではありません。

ナットの材質が音質に影響を大きく与えたり、チューニングの安定度を左右します。

今回は、このような大きな役割を持つナットの高さについて考えてみましょう。

弦の高さについての間違った考え

弦の高さを決めるヘッド側のパーツが「ナット」です。

このナットの高さ調整について、いくつかの間違った考えが今も多く聞かれます。

そして、そのほとんどが以下のような考えにまとめられます。

 

「弦の高さを低くして弾きやすくしてもダメだ、高い弦高でしっかり弾けるようにしないと。」

 

・・・実は、この意見は正しいものではなく、昔からの根性論的なものでしかありません。

まずは弦の高さについて、しっかりとした認識を持ちましょう。

 

弦高が高い場合のメリット・デメリット

弦高が高ければ、弦の振動が他のフレットに触れる危険が少なくなります。

その結果、非常に強いストロークをしても弦がビビらず、大きな音でキレの良いコードストロークができます。

ただ、このメリットと同時に、デメリットも生まれてきます。

 

それは、開放弦時にしっかりチューニングを合わせても、弦高が高いためにフレットを押弦すると音程が常にシャープすることです。

ナットとブリッジの中央部付近(12フレット付近)ではそれほど音程の不安定さについて気にならなくても、オープンコードを押さえた時に開放弦と押弦の音程差が非常に大きくなります。

このように、弦高を高くすれば弦振動がフレットに干渉しにくくなる反面、押弦時のチューニングの正確さは減少します。

 

弦高が低い場合のメリット・デメリット

逆に、弦高を低くセッティングすれば正反対のことが起こります。

弦が低いセッティングでは、そもそも弦の高さが低いことから演奏がしやすくなるだけではなく、開放弦と押弦の音程差が少なく押さえられるためにチューニングが非常に安定した状態で演奏できます。

弦高が低すぎると、コードストローク時に弦がフレットに干渉してビビったり、単音でも強くピッキングするとビビったりしてしまいます。

 

演奏スタイルによるナットの高さセッティング例

これらのことを踏まえて、演奏スタイル別のベストセッティングを考えてみましょう。

コードストローク主体

コードストロークをメインとした演奏を想定した楽器のセッティングでは、強くストロークしても弦がビビらない状態をキープしながら、なるべく低くセッティングすることでチューニングの安定度を得ることができます。

シングルストリングス主体

ソロやメロディなど、シングルストリング主体の演奏を想定したセッティングでは、フレージング時にピッチが不安定にならない程度に低くセッティングしながら、弦のビビりをより少なくしていく。


このように楽器、演奏スタイルによってセッティングの理想の方向性そのものが違ってきます。

その違いを把握せず、単純に弦高を高くすることは避けるように気をつけてください。

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