弦の巻き方は時計回りor反時計回り?
名古屋の音楽教室「REAL PLAYER’S SCHOOL」です。
「ギターの弦交換の際に、弦をどのように巻くのか?」という質問をよく受けます。
実はロック式、通常のタイプ、スチール弦、ナイロン弦などで巻き方がそれぞれ違うので、混同しないように気をつけましょう。
巻き方を間違えても大きなダメージはないですが、チューニングの安定度や弦の切れやすさに違いが出てきます。
目次
ストラトタイプとレスポールタイプ
エレキギターでも、ストラトタイプとレスポールタイプは弦の巻き方が違います。
ヘッドを見ると通常のストラトタイプはヘッド上にペグが6つ配置されているに対し、レスポールタイプでは1-3弦はヘッド下に、4-6弦はヘッド上にペグが配置されています。
この違いから、巻き方の違いが生まれます。
ストラトタイプ
ヘッドを前から見て、ペグポストの右側から弦がブリッジに向かっているのが正しい状態です。
結果的に時計回りに弦を巻いていくことになります。
こうすることで、ペグに巻いた弦がナット~ブリッジに向かって、なるべく直線方向に引っ張られます。
これが反対向きに巻いてしまうと、ナットからペグまでの間に不自然に角度が付いてしまい、弦が外れやすくなったり、切れやすくなります。
レスポールタイプ
4-6弦はストラトタイプと同様の巻き方になります。
ペグの右側から弦がナットに向かっている状態です。
1-3弦はペグが反対向きに取り付けられているため、ペグの左側から弦がナットに向かって伸びている状態になるように巻きましょう。
こうすることで、すべての弦がなるべく直線方向に近くナットに向かうことになります。
ナイロン弦とスチール弦
ナイロン弦とスチール弦、それぞれの巻き方についても紹介します。
ナイロン弦
エレキギターより歴史の古いクラシックギターのナイロン弦の巻き方には多くのバリエーションがあり、「絶対にこうしなければならない」というルールはあまり聞かれません。
張った弦が切れにくく、チューニングが狂いにくければ良いのですが、一応気をつけるポイントを紹介します。
巻き方
1.巻き終わり部分からナットまでのあまり角度がつかないように気をつける
2.クラシックギターの弦がヘッドの裏側から伸びないように巻く
3.巻いた弦の上を何度も弦が通過して弦同士が接触しないようにする
1に関しては、エレキギターと同様です。
2については、クラシックギターではペグポストがなく、糸巻きがフィンガーボードに対して同方向に巻かれるので右左ではなく表裏という違いになります。
最後に3についての補足となりますが、巻き弦である4-6弦では特にこれを気をつけないと、すぐに弦が切れてしまいます。
スチール弦
スチール弦に関しては、先ほどのストラトorレスポールのトピックの通りです。
ただ、はじめの1周だけあまり弦の上側に巻くことにより、それ以降の周である下側の弦と挟み込むことで、よりしっかりチューニングの安定する巻き方ができると言われてきました。
これに関しては、ギターのセッティングや使用する弦によって大きな差が出てこない場合もありますので、トライしてみて効果があればやってみてください。
ロック式ペグの場合
スパーゼルやゴトー、シャーラーなどのロック式ペグでは巻く方向は変わりませんが、巻く回数を通常のペグより減らすことに気をつけましょう。
ロックして巻き回数を減らすことで、チューニングの安定を狙う構造なのです。
ここで巻き回数を増やしてしまうと、ロック式ペグの利点を活かせなくなってしまいます。