ギターでアームを使うとチューニングが狂う!理由と対策を知っておこう
名古屋の音楽教室「REAL PLAYER’S SCHOOL」です。
ギターでアームを使うことで非常に印象的なプレイが出来る反面、ブリッジのタイプによってはチューニングが狂う原因にもなります。
今回はそのチューニングの狂いの原因を理解して、少しでも安定したチューニングをキープ出来る方法を紹介します。
目次
チューニングが狂う理由
ストラトなどのシンクロナイズドトレモロでこのチューニングの狂いが出やすいので、今回はこのトレモロシステムについて考えてみましょう。
アームを使う場合(ここではアームダウンについて考えますが、アームアップについては逆の方向で考えれば大丈夫です)、それまでピンと張られていた弦がアームをダウンさせることによって一旦緩みます。
この弦の緩みがアームを戻すことによってそのまま元通りになればよいのですが、弦が巻かれたペグによって余分に巻き取られると考えてください。
この結果、アームダウンあとにチューニングがわずかにシャープする場合が多いのです。
ペグに巻いてある巻数が多いほどシャープする傾向は強くなりがちです。
フロイドローズタイプについて
これを解消するために考案されたのがフロイドローズです。
このトレモロはナットで弦をロックすることにより、アームダウン時にペグによって弦が巻き取られることを防ぎ、頻繁&大幅なアーミングを可能にしました。
ナットでのロックが緩いと、やはり少しチューニング後に音程が不安定になるので、しっかりロックしましょう。
様々な対策方法
ここではチューニングを狂いにくくするための、いくつかの対策方法を紹介します。
対策その1.
弦のペグポストへの巻数が多いとアームダウン時に弦が巻き取られやすく、チューニングが安定しません。
そこでチューニングをキープするため、なるべく巻数を少なくします。
ただ、あまりに巻数が少な過ぎると、今度は通常の演奏時にチューニングが安定しない原因となります。
この両方のバランスから丁度いい巻数を見つけるのが、コストもかからず手軽な方法です。
対策その2.
アーミングダウン後にどの弦がどの程度チューニング狂いを起こすのか経験上わかってしまえば、アームダウン後にその弦を軽くチョーキングすることでチューニングの狂いを回復させることができます。
同様に、シンクロナイズドトレモロを僅かにフローティングさせているセッティングの場合は、アームダウン後にミュート状態で僅かにアームアップしてチューニングを戻してしまう経験者もいます(※かなりの練習が必要です)。
対策その3.
ペグをロック式ペグに変えることにより、弦の巻数を最小限にすることができ、その結果チューニングの狂いを最小限にとどめることもできます。
スパーゼルやシャーラー、ゴトーのロック式ペグが代表的です。
対策その4.
大幅なアーミングを行う場合は、フロイドローズタイプを使うのが一番です。
チューニングに時間はかかりますが、音程の安定度は格段に変わります。
対策その5.
ワーミーペダルというエフェクターを使うことで、ギターの音をまるでアーミングしたように変化させることができます。
アームレスのギターでアーミングの効果が必要な場合には、このエフェクターもトライしてみてください。