DTMでの音作り・ミックス時の一工夫
名古屋の音楽教室「REAL PLAYER’S SCHOOL」です。
ギターの音作りで最近になって注目を浴びてきているのが、DTMで使用する音作りです。
ZOOMのマルチエフェクターなどではDTM用の様々な音色がはじめからプリセットされていたりもします。
アンプ出力用のプリセットサウンドと並べてDTM用のプリセットサウンドがセットされているので、それらを聴き比べてみると、DTM用のサウンドがそれ独自で存在しているのがわかります。
目次
DTM(録音時)の音作り
大きく分けて3種類の録音の仕方を想定します。
録音方法その1.
マルチエフェクターなどで作った音を、オーディオインターフェースでPCにレコーディングする録音方法です。
PCソフト内でのプラグインの設定の手間が省け、音色を切り替えながら複数のトラックをオーバーダビングするような時に、スピードを落とすことなくレコーディングできます。
また、マルチエフェクターからの出力を2つに分ければ、片方をアンプに挿して普段の演奏と変わる事の無い感覚でレコーディングできます。
ただし、マルチエフェクター内でアンプシュミレーターやキャビネットシュミレーターを使ってしまうと、アンプからの出力音に違和感を感じる事になるので、それらのシュミレーターはプラグインソフトを使う場合が多いです。
とにかく手軽に様々な音を自分の感覚で使い分けられるので、デモレコーディングなどではこのやり方でやりきってしまうミュージシャンもいます。
この方法のデメリットは、ディレイやリバーブなどを後から微調整する事が難しいことです。
録音方法その2.
ギターの原音をオーディオインターフェースでPCにレコーディングして、後からプラグインソフトでギターの音色を加工する方法です。
レコーディング前にしっかりプラグインソフトを設定する時間があれば、このやり方が最も効果的ではあります。
ギターの原音でレコーディングするので、ディレイやリバーブなどのミックスやパンチインアウトも楽に操作できます。
ただ、複数トラックに様々なエフェクトをかけた場合、ソフトやハードウェアに負担をかけるため、PCでの処理に時間がかかる事になります。
そのため、システムダウンやフリーズで頻繁にレコーディングが止まるような事があれば、システムそのもののスペックを上げていく必要があります。
レコーディングに時間制限の無い自宅録音では、最も効果的なやり方と言えます。
録音方法その3.
上の2つのやり方を同時にレコーディングして、2つの音をミックスする方法です。
これが可能であれば、1番オススメな方法です。
本来のギターサウンドを実際にレコーディングしてしまうので、後からプラグインソフトで同様の音色を作り込む際にエンジニアが再現しやすいのです。
また、必要な箇所だけ原音を加工する事ができるので、加工の必要が無い箇所では作業が減らせます。
他にも様々なメリットもありますので色々試してみてください。
音が細くなったり抜けない場合
DTMでのレコーディング音が細くなったり抜けない場合がよくあります。
これは普段のギターやエフェクターのセッティングで、いきなりオーディオインターフェースでレコーディングすると、よく起こります。
アンプ本来の鳴りが欠落しているからなのですが、対策としては以下の方法を試してみましょう。
対策方法
1.アンプシュミレーターやキャビネットシュミレーターのプラグインソフトを使ってみる。
2.実際のアンプサウンドを同時にレコーディングしてエアー感を出す。
3.DTMソフトで編集し終わった段階で、そのギターの信号をアンプに送ってマイクレコーディングするリアンプという工程を試してみる。
これらの工程を加える事で、より良いサウンドを目指しましょう。
ミックス時の処理について
バンドアンサンブルと違い、個別にレコーディングした楽器の音をミックスしていく事になるので、バランス同様、音色にも気をつけてください。
ヘッドフォンで大丈夫だと思ったサウンドでもオーディオスピーカーでよくなかったり、ラジカセやカーステレオなど様々な環境でミックスしたギター音がどう聞こえるのかは、経験を積み重ねて作っていくしかありません。
また、ディレイやリバーブは個別に設定している時より、バンドでのフルミックスで物足りなく感じますが、それをカバーするためにディレイやリバーブを増やしてしまうと、結果的に抜けない方向にサウンドが移行していくため、十分注意しましょう。