ギター・手首を上下に動かすオルタネイトピッキングとは?
名古屋の音楽教室「REAL PLAYER’S SCHOOL」です。
ギターのピッキングで最も基本的で重要なのが手首の上下運動を伴う「オルタネイトピッキング」です。
これはダウン(下)ピッキングとアップ(上)ピッキングを交互に繰り返すことで、効率的かつ粒立ちのしっかり揃った音を発音することができるテクニックです。
様々な場面、状況で必要とされ、避けて通ることができないため、確実にマスターしましょう。
目次
オルタネイトピッキングとは?
先述の通り、オルタネイトピッキングはダウン(下)ピッキングとアップ(上)ピッキングを交互に繰り返して発音するテクニックで、一般的には手首の上下運動を利用して演奏するギタリストが多いです。
それでは重要になる幾つかのポイントを解説していきます。
ピッキングモーションを固定化する
ダウン(下)ピッキングとアップ(上)ピッキングを繰り返して発音するという事は、常に一定方向のピッキングではないという事です。
ダウンピッキングとアップピッキングが一回ごとに入れ替わるので、そのダウンピッキングの音量や音質と、アップピッキングの音量や音質が違っていては、音の粒立ちが揃いません。
その為、弦をヒットするピックの角度や深さが大切になります。
練習方法その1.
まずは一本の弦を使って、ダウンピッキングとアップピッキングの音量を揃える練習をしましょう。
ピックの先端が「ダウン/アップ」どちらのピッキングでも、同じような角度で当たるよう気を付けます。
ピック先端が上を向きすぎていると、アップピッキング時に音量が大きくなりがちです。
逆にピック先端が下を向きすぎていると、ダウンピッキング時に音量が大きくなりがちです。
練習方法その2.
次にダウンピッキングとアップピッキングの音質を揃える練習をしましょう。
この練習の場合も、一本の弦だけを使います。
ピックの当たる深さが「ダウン/アップ」で違うと、音質が揃いません。
例えばダウン時に深くピッキングしていまい、アップ時に浅くピッキングしてしまう癖のある人は、音量差はもちろん、音質でも「ダウン/アップ」それぞれで差がでてきます。
深くピッキングすればピックのエッジをこする長さが長くなり、ジャリっとしたストローク時のノイズが大きくなります。
逆に浅くピッキングすればピックのエッジをこする長さが短くなり、ストローク時のノイズがあまり出ないので、透明感のあるトレブリーな音になります。
ピックの当たる深さに正解はないため自分の好みで良いのですが、ダウンとアップの差は無くしましょう。
練習方法その3.
16分音符が跳ねてないオルタネイトピッキング、跳ねているオルタネイトピッキングを使い分けられるよう練習しましょう。
この練習に関しても、一本の弦だけで練習します。
16分音符が跳ねていないリズムと跳ねているリズムの両方を、オルタネイトピッキングでコントロールできるようにしましょう。
特に、16分音符が跳ねているリズムは練習しないと「ダウン/アップ」のピッキングコントロールが難しいため、慣れるまでじっくりと時間をかけて練習するのがベターです。
メリット・デメリット
オルタネイトピッキングは非常にロジカルなテクニックで、そこにメリットもデメリットも存在します。
「ダウン/アップ」が交互に繰り返されるということは、フレーズ全体が偶数音で構成されている時にピッキングの「ダウン/アップ」を、フレーズごとに規則的に繰り返す事ができます。
譜面例1.
譜面例1のようにフレーズが偶数音で構成されている場合、オルタネイトピッキングは非常に理にかなっていると言えます。
譜面例2.
譜面例2のようにフレーズが奇数音で構成されている場合は、ピッキングの「ダウン/アップ」をフレーズごとに規則的に繰り返す事ができません。
このため、奇数音フレーズを16分音符、6連符、32分音符など偶数分割音符にはめ込む為には練習量が必要となります。
譜面例3.
譜面例3のように、弦移動の少ない一つの弦内に複数の音が配置されているフレーズの場合、オルタネイトピッキングで弾きやすいといえます。
譜面例4.
譜面例4のようなアルペジオを分散させたフレーズなら、オルタネイトピッキングよりスウィープピッキングが向いています。
譜面例5.
譜面例5のように各拍への音の配置がランダムな詰め込むタイプのフレーズの場合、レガートで表現される事が多いです。