押さえ方が簡単&必修のパワーコード
名古屋の音楽教室「REAL PLAYER’S SCHOOL」です。
ここでは押さえ方が簡単かつ「ロック/メタル」では必修のパワーコードを動画を交えて解説していきます。
シンプルなコードですが、様々なバリエーションを効果的に使うことで演奏の幅がより広がります。
目次
基本と注意点
パワーコードとはルートと5度の二つの音で構成される和音です。
「メジャー/マイナー」を決定させる長3度・短3度をコードに含んでいない為、本来のコードクオリティがメジャーであろうがマイナーであろうがそのコード上で使用する事ができます。
その構造の単純さから様々なメリットが生まれ、ギタリストが避ける事の出来ない最も基本的なコードの一つです。
ここからパワーコードを用いる際のメリットを順番に説明していきます。
メリットその1.
ルートと(完全)5度という非常に安定した響きを単純なコードフォームで表現できます。
本来のコードがメジャーでもマイナーでも押さえるパワーコードは同じカタチになる為、素早いコードチェンジが可能です。
その為ロック、メタルなどのハイスピードな曲でもテンポにしっかり対応できます。
メリットその2.
低音弦でパワーコードを弾くと和音の上部構造に大きなスペースを作ることができる為、ボーカルやメロディ楽器に自由な空間を作る事ができます。
また自分がパワーコードを使う事で他のギターやキーボードなど、コード楽器と音が重複する事を避ける事ができます。
他の楽器が3度、7度、より上のテンションを加えても音が濁りにくいのです。
メリットその3.
コードを他の楽器に任せて、パワーコードを利用したギタリストがパーカッション的にリズム楽器としてアンサンブルに参加する事もできます。
バラードなどの曲中、サビから入ってくるパワーコードが非常にドラマチックな効果をもたらす・・という利用方法もよく使われます。
これらの利用法をイメージして動画を確認してみて下さい。
左手運指(押さえ方)の使い分け
動画内でも説明していますが、パワーコードの押さえ方は様々なバリエーションがあります。
2本の弦を使う方法
【パターン1】
⇒ルートを6弦で押さえ、5度を5弦で押さえる。
【パターン2】
⇒ルートを5弦で押さえ、5度を4弦で押さえる。
【パターン3】
⇒ルートを5弦で押さえ、5度を6弦で押さえる。
【パターン4】
⇒ルートを4弦で押さえ、5度を5弦で押さえる。
一般的にパターン1と2のパワーコードではルートを人差し指、5度を薬指で押さえますが、それ以外の押さえ方のメリットについて説明していきます。
小指を使用するメリット
動画内で説明しているように、5度を小指で押さえることで使用していない中指・薬指をミュートの為に使うことができます。
これにより演奏時の細かなミュートを容易にし、カッティングしながらスムーズに演奏することができます。
また小指を使うことで立って演奏する時の左手の負担を小さくすることもできるので、長時間の演奏にも向いています。
中指を使用するメリット
5度を押さえる際に中指を使えば、先ほどの例と逆に薬指・小指が自由に使えるようになります。
この余った薬指・小指を利用することで、パワーコードにバリエーションを加える事ができます。
例えば6弦3フレットGをルートにして人差し指で押さえ、5弦5フレット5度を中指で、4弦7フレットを小指で押さえることで、パワーコードに9thを加えることができます。
またロックンロールのリフでは中指で押さえた5度の2フレット上を薬指、場合によってはさらにその1フレット上を小指で押さえるパターンも演奏します。
3本の弦を使う方法
【パターン1】
⇒ルートを6・4弦で押さえ、5度を5弦で押さえる
【パターン2】
⇒ルートを5弦で押さえ、5度を6・4弦で押さえる
2本の弦を使うだけでなくもう一本の弦を加えることでパワーコードの厚みを増すことが出来ます。
単純にコードの厚みを増すだけでなく常に同一弦を3本使用するパターンを作ることができるので、弦移動のノイズを減らしたり、弦移動によるスピードダウンを防ぐこともできます。
その結果非常にスピーディでノイズの少ないコードバッキングが可能になります。
実際に演奏する際にはそれ以上の弦を使用する事もあり具体的な使用例は動画内で解説しています。
どのパターンに関しても共通で言えることは鳴らす弦以外を確実にミュートする事が重要ということです。
とにかくノイズが出ないように弾く事を第一に心がけて練習する習慣を付けましょう。
裏ワザ・実践フレーズ集
ここではアンサンブルの際にパワーコードを使用した裏ワザ・お役立ちネタや実践フレーズを紹介しています。
パワーコードの裏ワザ・お役立ちネタ
他のコード楽器(鍵盤や他のギタープレーヤーなど)がアンサンブル内にいる時、予めボイシングを打ち合わせる時間がない場合もセッションではよく有ります。
この時にコードのかぶりを最小限に押さえるためにギターがパワーコードを使用するという選択も知っておくと便利です。
またポップスやバラードではサビからギターがパワーコードで合流することで効果的に演奏を盛り上げることも出来ます。
常に理論的に一つのキーから派生したコードばかりで作曲されるわけではありません。
瞬間的な転調やキー外のコードを作曲時に使う作曲家も多いので、自分の耳で判断できないコードが出てきたときにパワーコードを使ってメジャー・マイナー感を生まずに演奏することが必要な場合もあります。
実践フレーズ集
最後の動画ではパワーコードを使用した実践フレーズをいくつか紹介しているので、それぞれ参考にしてみてください。