ギターのナットの外し方を教えてください【Q&A】
ギターのナットの外し方について質問をいただいたので、今回はナットのタイプ別の取り外し方を解説していきます。
弦のゲージを変更する時や弦高を高くする時、その他にもナットが破損してしまった時にはギターのナットを交換する必要があります。
また、ギターのナットを新しいものに交換する時には古いナットを取り外す必要がありますよね。
ナットを外す時に気をつけるいくつかの注意点も、あわせて押さえておきましょう。
目次
ネジで固定されているナットの外し方
フロイドローズトレモロなど、ナット部分でも弦をロックするタイプのナットは、ネジによってネックとナットが固定されています。
このタイプのナットの場合、取り外す作業はとても簡単です。
まずは弦をロックしているパーツを外してください。
そうすると、ナットをネックに固定しているネジが現れてきます。
このネジを外すことでナットを取り外せます。
また、メーカーによっては固定ネジを緩めるパーツがネック裏にあるモデルもあります。
接着剤で固定されている場合
この場合には取り外しに注意が必要です。
ナットの接着には、瞬間接着剤が使用されることが多いです。
というのは、瞬間接着剤は衝撃に弱く、軽い衝撃を与えただけで接着面からパーツが外れるために、将来的な交換しようと思った時、楽に取り外しできるからです。
まずはナットをラジオペンチやプライヤー、クイキリなどで挟んで数回力を加えてみてください。
この時点で、最小限の接着剤を使用しているものは簡単に取り外しができます。
ナットが外れない時は
上記の方法で取り外しが出来ない場合は次の方法を試しましょう。
ネックを固定して、ナットに横から当て木をして、その当て木を軽くゴムハンマーなどで叩きます。
直接ナットを叩くと、失敗した際にフィンガーボードやヘッド、ペグなどを痛めてしまいますので、必ずナットと同じようなサイズの当て木をしましょう。
ギターによっては、瞬間接着剤より衝撃に強い木工用ボンドが使用されていることもあり、この場合は数回ゴムハンマーなどで叩くだけでは外れません。
フィンガーボードに当て木をして、プライヤーなどでゆっくりとひねりながら取り外す作業になります。
ここで急いで取り外そうとすると、ネックやフィンガーボードの木部まで剥がれたりしてダメージが出ますので、焦らずにじっくりと作業してください。
接着面にも気をつけよう
最後にナットを接着していた接着剤の残りを、カッターや目の細かいサンドペーパーで除去すれば終了です。
このとき、ナットとの接触面がデコボコにならないように気をつけてください。
接触面が不安定になると、新しいナットをつけても音が豊かに響かなかったりします。