ギター・ナット調整のイロハはこれで完璧!

ギター ナット

ギターのナットは単純な構造に見えて、実はチューニングの安定感や音質に非常に大きな影響を与える重要なパーツです。

ナットをある程度自分で調整できるようになると、ギターのメンテナンスレベルが大きく上がります。

はじめは試行錯誤しなくてはならない部分が多いのも事実ですが、最終的には大きなメリットのあるナットの調整を少しずつやってみましょう。

目次

ナットの滑りを良くする

ナットは金属など、素材によっては弦の通過ポイントで大きな摩擦が生まれます。

この状態では正確なチューニングをするだけでも大変ですし、せっかくチューニングを合わせてもアーミングやチョーキングなど弦を大きく引っ張ったり緩めたりするテクニックを使うと、チューニングがずれてしまいます。

そこで、潤滑材になるものを弦とナットの接触面につけることで、弦の滑りを良くすることができます。

 

グリスやオイルを使うこともありますし、場合によっては鉛筆の芯を削ったものでも効果を期待できます。

鉛筆の芯をヤスリなどで粉末上にしたものを、弦交換時に接触面に塗布してみてください。

かなり音程の安定感が変わります。

 

ただ、粉末になっている鉛筆の芯なので黒く汚れることは避けられません。

そのメリットとデメリットのバランスを考えて、一度トライしてみてください。

もちろん、さらに弦とナットの摩擦をなくすためにローラーナットを搭載することも大きなメリットが考えられます。

 

弦のゲージを変える場合

ギター 弦

フロイドローズタイプを除いて、多くのナットでは最適な弦のゲージに合わせて弦の通過する溝を切ってあります。

そのため、極端に弦のゲージを変える場合にはナットの溝を改めて切り直すことで、より最適なナットのパフォーマンスを得ることができます。

ただ、この作業ははじめは難しいので、まずはリペアショップに相談することが得策です。

 

その上で一応紹介しますが、弦の溝を切るにはナットファイルヤスリというものが必要になります。

これは弦のゲージに合わせて1弦から6弦(最近の多弦ギターでは7、8弦ようのものも必要です)までのヤスリがセットになっているものです。

このヤスリで弦の通過する溝を過不足なく切るのです。

 

弦に対して溝が広過ぎれば弦の震動が殺されますし、狭過ぎれば弦が溝にはまらないので、簡単に弦がナットの溝から外れてしまいます。

これらの状態を見ながら、少しずつ調整する作業です。

 

ナットそのものを交換する場合

男性 虫眼鏡

ナットのファイリングが自分でできるなら、ナットそのものを自分の好きな材質に交換することも可能です。

★各材質の音色の違いはこちらの記事⇒ギター・ナットの種類で音が変わるのは本当ですか?【Q&A】

 

これもかなりの練習が必要で、1弦から6弦までの幅やフィンガーボードの断面のカーブ(R)に合わせたナットの加工や調整をしなくてはなりません。

これらの作業は初心者にはとても大変なので、トライするのは構いませんが、難しく感じたらすぐにリペアショップにギターを持ち込みましょう。

ただ、他のパーツと違って、交換ややり直しが比較的簡単ではあります。

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